最近、ガソリンの価格が著しく安いと感じませんか?

 

これは国際的な原油の取引価格が安いからです。現在、約8年ぶりの安値を付けています。

 

一般家庭にとってはこれほどうれしいことはありませんね。特に車をよく使われる主婦などは移動も安く済みますしうれしいことずくめのようにも思えます。

 

しかし、世界経済にとってはどうでしょう。世界経済にとても大きな黒い影を落としているようです。

 

そもそもなぜ原油安なのか

 

一般家庭には原油価格の下落の恩恵はありすぎるほどあります。現在のレギュラーガソリンはリッター100円台前半ですかね。180円、190円だった時代が懐かしいです。

 

でも、こんな安くなったのは最近からですよね。世間の主婦やアウトドア派のお父さんにはうれしい話かもしれませんが、世界経済にはかなりマイナスの話です。

 

なんと、この原油価格の下落が新興国、特に産油国の経済を直撃してしまっているというのです。具体的には、ロシア、サウジアラビア、イラン、・・・・・・

 

ちなみに、こちらが原油価格下落の有様です

 

 

 

そもそもなぜ、こんなに原油安になってしまったのでしょうか。

 

その理由は主に3つあります

 

その1・・中国や新興国経済の減退

 

まず一つ目が新興国経済や中国経済の減速です。

 

新興国や中国が景気が減速してしまったため、原油の需要自体が少なくなってしまったのです。

 

新興国経済の減退は主に、中国経済の減速とアメリカの利上げにあると言われており、中国経済が減速したことで新興国の対中国の貿易額が減少したこと。アメリカの利上げに伴って通貨が著しく売られてしまったことが挙げられます。

 

その2・・代替エネルギーの登場

二つ目として、代替エネルギーの登場が挙げられます。

 

原油の代わりとなるエネルギーの登場です。

 

その最たる例が電気自動車ですよね。おそらく、これからの自動車の形は電気自動車か水素自動車だと思います。

 

その3・・・OPEC VS ロシアの原油のシェア争い

 

3つ目はOPEC VS ロシアの原油生産競争です。

 

今現在、世界の産油国の生産量のシェアは以下のとうりです

 

原油 ランキング

 

これらの国々が自分が少しでも多くの生産を行い、あわよくば上位国のシェアを奪ってしまいたいと競争を繰り広げているわけです。

 

産油国にとっては産油量こそが国力ですから必死になるのは当然ですよね。

 

その必死な争いが皮肉にも現在の原油安を引き起こしていまいます。

 

お互いに必死に原油を生産し合う訳ですから、原油が余ってしまう訳です。

 

そのなかでも、過激な争いを繰り広げているのが、OPEC VS ロシアです。

 

 

以上3つが原油価格下落の要因です。

 

供給は多いのに需要が少ないというわけですね。

 

 

2017年の原油価格はどうなる?

 

では2017年はどうなっていくんでしょう。

 

2017年は需要と供給の面から考えると、供給が需要を追い越すということで、原油価格は上昇していくのではないかと言われています。

 

↓が先日、日経新聞でも掲載されていた原油価格の予想です。

原油 受給

 

2017年には需要と供給が拮抗していますね。

 

IEAのビエロ事務長の予想だと

 

●2017年には需給が拮抗することから安定的に推移する。

 

●20年をめどに80ドルまで上昇する

 

ということですが、2017年に原油価格が安定的に推移するという予想には首をかしげざるを得ません。

 

おそらく、2017年の段階では、まだ、大量に原油の在庫が積みあがっていることから、採掘量と需要は拮抗しても、実際の需給は原油の在庫の関係から、まだ、供給過剰の状況に陥るものと思われます。

 

そもそも、今回の下落は中国経済や新興国の原油の需要の減退が主な要因ですので、新興国経済がもとに戻らない限り、本質的な解決というのはあり得ないのではないでしょう。

 

原油価格が下落する前から、OPEC VS ロシアのシェア争いはあったわけですので、減産協議うんぬんというのは必要ではありますが、本質的な解決方法ではありません。

 

2020年までに80ドルという話も首をかしげてしまいます。

 

いまさらという話ですが、現在は確かに、ここ10年で見ると原油安ではありますが、30年というスパンでみると全く原油安ではありません。

 

こちらのチャートをご覧ください

原油安 推移

1990年代には10ドル台なんて当たり前ですね。

 

1989年というバブル絶頂期ですら19ドルです。

 

これを観ると、株式相場の下落要因は原油安であるという説明は本当なのかという考えさえ持ってしまいます。

 

2020年に80ドル台というよりも、これ以上原油価格が下がっていってもおかしくないのではないと思います。

 

ただ、原油価格が下がるから株価が下がるという説明には納得は行きません。

 

実際に、バブル絶頂期の1989年には19ドルという安値を付けていますし、アベノミクスで株式相場が上昇基調であった2014年後半から原油価格は暴落しているにも関わらず、そこから株価はアベノミクス絶好調と言わんばかりの上昇を見せていました。

 

 

まとめ

 

先日は、サウジアラビアとロシアを含めた4か国で増産見送る協議に入り、原油を一時的に増産凍結をするという内容の合意が条件付きで行われました。

 

この内容も、条件=他の産油国もこれに追随することということが条件で一国でもこれに従わない場合には、合意はなかったものとするということで、かなり実現性のひくいものとなっていますが、増産をやめていくという方向性にうごいていることは間違えないようです。

 

最後に説明した増産を見送る協議には批判も多いです。

 

やはり、世界6位の産油国、イランが入っていませんし、その他の産油国がこの条件に追随するかどうかもわかりません。

 

イランは、世界からの制裁を解除され、国際社会に復帰したことでより一層の原油増産をしていくでしょう。

 

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